ご入学おめでとうございます。大学で使われる用語等を記載しています。

大学では独特の言い回しや用語を使用することがありますが、慣れればどうということはありません。

単位
高校でも卒業に必要な単位数というものはありますが学年やコース毎に一年間で履修すべき科目が決まっているので、これまでは単位というものを意識したことはあまりないかもしれません。大学では学生自身がどの科目を履修するかを主体的に決めていくので、その目安として科目ごとに単位数(学習量の重み)が付随しており、その単位数を卒業に必要な単位数まで貯めることで卒業となります。「単位」とは科目の学習量を数字で表したもので、「単位」を「ポイント」と読み替えると理解しやすいと思います。つまり、科目の習得試験(科目によってはレポートや小論文の場合もあり)に合格すると科目によって異なりますが1ポイント/2ポイント/4ポイント等が貯まっていき、124ポイント以上貯まれば卒業出来るということです。「単位」の本来の意味はもっと厳粛なものかもしれませんが、安直な言い方が許されるなら科目ごとにゲットできるポイントととらえても間違いではないと思います。科目ごとに単位数が異なるのは難易度や学習量の違いによります。履修して科目習得試験に合格して貯まった単位が124単位以上であれば130単位でも150単位でも卒業となります。また、124単位以上を取得して留年することは出来ず、強制的に卒業となりますが、大手前大学の通信教育部では、標準的な修業年限(1年次入学なら4年、2年次入学なら3年、3年次入学なら2年、4年次入学なら1年)を超えて留年する場合の費用は一年あたり約5万円(2023/03 現在)なので、123単位以下で意図的に留年して学修や卒業研究を続ける方もいます。


単位習得試験
大手前大学の通信教育部では、クール(学期)毎に試験期間が決まっています。試験期間は約一週間程度ありますが、Web試験で受験する科目については、その試験期間中の締め切りまでの何時でも(真夜中でも)試験を受けることができます。レポートや論文を提出する形式の科目については、試験期間中のいつでも、作成した成果物を添付ファイルとして提出することによって試験を受験したことになります。Web試験の場合に特に注意したほうが良いと思われるのが自宅のネット環境です。普段授業を受けたり講義の動画を視聴する際にはWIFI環境であっても、Web試験を受ける際にはWIFIよりもLANケーブルをモデムとPCの間で直結して試験を受けたほうが安全です。学習に使用するPCや、自宅までのネットのプロバイダー契約や、WIFIの接続環境は学生自身が自宅で用意したものであり、それらの環境について大学に保障を求めるのは無理な要求というものです。Web試験中にWIFIが切断してしまったという例も聞いたことがありますが、LANケーブルはWIFIよりも通信が切断しにくいです。LANケーブルは百円ショップでも販売されており、家電量販店で購入しても安価なものです。WIFIかLANケーブルか、どちらで受験するかはもちろん学生の自由ですが、念のために直結して確認しておくのも良いのではと思われます。なお、不合格となった科目は再度履修登録して再挑戦することができます。

掲示板
卒業生(既卒生)と在学生の両方が読み書きできる掲示板/在校生のみが読み書きできる掲示板の2種類があります。これらとは別に、「HANASO」と呼ばれる、短文を書き込める掲示板があり、在校生のみが読み書きできます。掲示板で質問する際には、実名を使用する必要はありませんが、仮名でも誰が書いたのかわかるようにしておきましょう。仮名すら記載されていないと、回答する人が誰に返信してよいのかわからなくなるためです。仮名はel-Campusの設定から設定/変更できます(ただし、掲示板用に仮名を設定していたとしても、授業でのディスカッション(授業専用の掲示板に質疑や応答を書き込むこと)の際には自動的に実名が使用されます)。掲示板は試験期間中は学生同士が試験情報をやり取り出来ないようにするために閉鎖されます。

学校からのお知らせ
大学から複数の学生に通達すべき事項がある場合、el-Campus上の「学校からのお知らせ」に掲載されます。一読したお知らせはel-Campusのトップ画面には表示されなくなりますが、消えたわけではなく、すべてのお知らせを表示させると再読することが出来ます。


シラバス
授業計画がまとめられた資料です。各授業の内容やスケジュールや担当教員や成績評価の基準などを詳細に記載したものです。その科目の単位を取得するにはどのように学習すべきなのか、どのように成績が付けられるのかが書かれています。


履修登録
各学期の最初に、自分が受けたい授業(科目)を登録することです。大手前大学通信教育部では、各学期の決められた期間内にel-Campusから登録します。その際に、1クール(1つの学期)で何科目登録すればいよいか、または一年で何科目登録すればよいか、それは学生個人の自由です。一年間に取得したい単位数の目標が決まっていて、履修したい科目も決まっているのであれば、第一クールで一年分の最大単位数分を履修登録することもできますし、そうではなく、クールごとに履修したい科目を決めていきたいならそのようにすることもできます。第一クールで早いうちに履修登録しておけば、クールとクールの間(学期と学期の間の何日かの空白期間)も学習を進められるという利点があります。一度履修許可された科目は変更できませんから、あわてて登録しした後に履修したい科目が変わる場合も想定されます。特にスクーリング科目は仕事の都合で参加できるかどうかわからない場合もあると思われるので、何科目かを後半のクールで履修登録できるように残しておいて(☚もし仕事の都合でスクーリングの日程に合わせられなければ他の科目に切り替えて登録できるように)、その他の大半の科目を前半のクールの履修登録で登録してしまう、という方法も考えられるでしょう。どのような履修方法が良いかは学生個人個人の事情毎に異なるので一概にどの方法が良いとは断言できません。仕事や家庭の事情に鑑みて履修方法を工夫するのも通信制に限らず大学生活の一部です。その後、履修登録が許可された授業(科目)についてはテキストが配本されます(郵送されます)。希望者が多いスクーリング科目は全員が履修できるとは限りませんが、履修が許可された科目についてはel-Campus上でわかるようになっています。どの科目を履修するかはシラバスを熟読してください。ただし、卒業研究についてだけは履修したい年の前年に履修の意思を大学に届ける必要があり、秋頃に大学から少なくとも対象となる学生には案内があると思いますので注意してください。4年次入学で、どうしても卒論を提出したい方は、一年で卒業せず二年以上かけて卒業するという方法も考えられると思いますので大学に相談してみてください。

レジュメ/レジメ

料理ではレシピに該当するもので、ビジネスシーンでは会議用資料等の要約資料や講演内容のスケジュールを指しますが、大学では講義や論文の要約資料をこのように呼びます。履歴書という意味もあります。

アジェンダ
講演や講義内容の予定を記載したものです。わかりやすく講義や講演の進行スケジュールや進行内容と言えばよいものを、耳触りの良い言葉で言いかえると「アジェンダ」ということになります。

レポート/リポート
科目習得試験に先立って実施される、授業への理解度を試される小論文です。文字数は科目によって指定されます。レポート・小論文・論文を作成するに際してはネット上で情報収集することもあるので考え方はどうしても似てくると思いますが、安易なコピーはせず、収集した情報や本で理解した内容に基づいて自分の言葉で書きましょう。 他人のレポートや論文の剽窃(盗用)はカンニングと同等の不正行為であり、最悪の場合は学籍を失う場合もありますので、そのようなことは絶対にやめましょう。昨今、どの大学においても剽窃チェックシステム(コピペチェックシステム)が導入されており、大手前大学も例外ではありません(ネット上に公開された情報で確認できます)。自分の言葉で書いたものが結果的に他の人が書いたものと似てしまったことと、最初から剽窃する意図があって同じ文章が発見されることは意味合いが全く異なります。剽窃チェックシステムではどのくらい似ているかの判定機能があるはずで、それが何パーセントまでなら剽窃ではないと判断するかはおそらく担当教員によって異なると思います。端的に言えば、1%似ているから(1%同じような文章があるから)といって剽窃と判断されることはないでしょうが、100%似ていればこれはもう明らかに盗用です。1~100%の間でどれくらい似ているかということになりますが、人間のすることなので、同じような考え方をする人は当然いますから、結果的に似ている論文やレポートが生まれる可能性は当然あります。しかし、正々堂々と自分の理解と自分の言葉で作成した論文やレポートであれば、なんら剽窃チェックシステムを恐れる必要はないと思います。それに、剽窃チェックシステムだけですべてを自動的に判断されるのではなく、それは参考情報として運用され、最終的に判断されるのは担当教員ではないでしょうか。詳細は学生には明かされませんので上記は一部推測ではありますが、安易にネット情報をコピペして取り返しのつかないことにならないように、学生生活に入る前に十分注意しておいてください。


卒業研究(卒業論文)

卒論は大学生としての醍醐味でもあります。大手前大学通信教育部では選択科目となっていますが(卒業研究は卒業の必須要件ではないので、卒業研究を履修しなくても他の科目で卒業要件を満たせば卒業できますが)、最終年次に卒業研究を履修すると、担当教授とやり取りしながら、4月から10ヶ月をかけて研究を行い1月中旬に卒業論文を提出することになります。最終年次に卒業研究を履修する予定であれば、最終年次の前年に(4年次に履修する予定であれば3年次のうちに)、来年度に卒業研究を履修するかどうかのアンケートを大学に提出する必要があり、最終年次に入ってから急に卒業研究を履修したいと考えてもその前年次の決まった期間内のうちに、翌年度に卒業研究を履修する旨を大学に届けていなければ履修することが出来ません。卒業論文は4月開始ですので4月になってから履修するかどうかを検討していては間に合いませんから、前年度に履修するかどうかが決まっていなければならないのは当然と言えます。卒業論文を書いて卒業したい方は、卒業予定年度の前年度の秋までに卒業研究を履修するかどうかを決めておきましょう。どのような卒業研究の科目があるかは毎年のシラバスである程度推測出来ます。4年次入学で、どうしても卒論を提出したい方は、一年で卒業せず二年以上かけて卒業するという方法も考えられると思いますので大学に相談してみてください。

GPA(Grade Point Average)
欧米の高校や大学で使われている成績評価の指標で最近は日本でも導入する大学が多いです。大手前大学通信教育部では 単位習得(科目に合格)した際の成績は、A・B・C・Dのいずれかがつけられます。大手前大学での具体的なGPAの算出方法はわかりませんが、一般的には合格のABCDに沿って例えば4点、3点、2点、1点などと数値に換算し、履修したすべての科目(不合格分も含む)の成績の数値の合計を、履修登録した科目の単位数(不合格科目の単位数も含む)の合計で割って算出された成績の平均値がGPAです。GPAがどうであろうとも、不合格科目がいくつあろうとも、124単位さえ取得していれば卒業できますが、昨今では、大学院への進学や就職の際に参考とされる場合もあるようです。GPAを重視して学生生活を過ごすか、GPAは気にせずに(不合格科目が増えたとしても)履修したい科目をたくさん履修してその中から合格科目を積み上げて卒業するか、は個人個人の事情だと思います。

エビデンス(evidence)
英語でかっこよく聞こえるように言っているだけであって、根拠や証左や証拠のことです。会社でもよく使われます。横文字を使うといわゆる意識高い系に聞こえるので、日本語を使えばよいことでもよく横文字が使われます。